2024.12.23 令和6年度小P連はぐくみ委員会・親まなび委員会 合同学習会

12月23日(月)に令和6年度小P連はぐくみ委員会・中P連親まなび委員会合同学習会を開催しました。講師には、元NHKアナウンサーで、現在は神戸大学法科大学院に在籍され、防災研究にも携わっておられる横尾泰輔氏をお招きし、「家庭で、学校で、身近な人の命を守ることば~東日本大震災報道に関する当事者分析から~」と題してご講演いただきました。
まず初めに横尾氏から「2011年3月11日のことを覚えていますか」という問いかけがありました。会場では多くの手が挙がり、京都は直接の被害が少ない地域でありながら、それほど多くの人の記憶に強く焼き付いているということを改めて感じました。震災発生時、NHKのスタジオから津波情報の伝達や避難の呼びかけを行っていた横尾氏は、報道によってもっと多くの命を救えたのではないかという自責の念から、専門家と共に当事者解析に取り組んでこられました。この尽力により、現在の災害報道は様々な面で改善されています。
自然災害は時と場所を選ばず、日常の中で起こります。普段からの備えが大事、とわかっていても後回しになりがちです。その中で「ことば」は一番手軽な備えであり、身近な人を守ることができる力を持っています。家庭や学校で普段から「もしも」を想定して、どんなことば掛けができるか、考えるきっかけをいただいたと思います。また、情報の受け手側が「自分は大丈夫」と過信せず、自分事として耳を傾ける大切さも強く感じました。
講演の中で紹介された負担を感じない程度に行動を促す「ことば」の例
・地震に備えて、家具の固定はハードルが上がるが、「家具や家電から離れて寝よう」
・浸水被害の恐れがあるときは「1メートルでも2メートルでも高いところへ」
・避難所への移動が億劫だと感じる高齢者へ「まず玄関から出てみて」
ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。
(中P連親まなび委員会)